『左利きのエレン』には、連載当時の熱量がそのまま詰まった「原作版」が存在するのをご存知ですか?
リメイク版を読んで「なんか違う」と感じたり、ネットの考察を見て原作の存在にモヤモヤした方も多いはず。
結論から言うと、左利きのエレン原作版とは、今のリメイク版とはまったく異なる衝撃の展開が味わえる初期連載のこと。
この記事を読めば、原作版とリメイク版の決定的な違いはもちろん「結局どっちを読めばいいの?」という迷いもスッキリ解消できますよ。
- 原作者による完全オリジナル版の定義
- リメイク版とのストーリー・作画の違い
- 原作版を先に読むべき理由と注意点
「原作版」左ききのエレンとは?リメイク版との根本的な違いを解説
そもそも「原作版」と呼ばれているものが何を指すのか、リメイク版との一番大きな違いを最初に押さえておきましょう。
いわゆる原作版は、作者のかっぴー氏が個人で描き下ろしたWeb漫画であり、後に集英社で連載されたリメイク版の原案にあたる作品です。
同じタイトルを冠していますが、中身は作画担当者や連載形態、さらには物語の到達点まで異なる、まったく別のバージョンと言っても過言ではありません。
作者と作画担当の違い
原作版は「かっぴー」氏が原作と作画の両方を一人で手がけているのが最大の特徴です。
一方、少年ジャンプ+で連載されたリメイク版では、作画を「nifuni」氏が担当し、かっぴー氏は原作に専念する分業体制で制作されました。
つまりリメイク版は、洗練された絵柄と読みやすいコマ割りでストーリーを楽しむことに特化した、商業作品としての完成度を追求した形なんです。
これに対し原作版は、作者の頭の中にある熱量をそのまま紙に叩きつけたような、粗削りだけど生々しいエネルギーに満ちているのが違いですね。
天(そら)作画のテイストが全然違うから、好みが分かれるポイントだよね。
連載メディアと販売形態
原作版は、当時存在したWebメディア「cakes(ケイクス)」で2016年に連載がスタートしました。
現在は作者個人のnoteアカウントで全話が販売されており、紙の単行本ではなくデジタルデータとしてのみ読める形態をとっているんです。
これに対してリメイク版は、大手出版社である集英社の「少年ジャンプ+」で連載された後、紙のコミックス全巻が全国の書店で発売されています。
配信プラットフォームが限定されている原作版は、存在を知らなければたどり着けない、いわば「隠れた原作」という立ち位置なのが面白いところです。
全国出版協会・出版科学研究所のデジタルコミック市場調査によると、近年はWeb発の漫画が商業リメイクされる事例が一般化しており、『左ききのエレン』はその先駆け的な作品として評価されています。
ストーリーの進行度と物量
ここが最も大きな違いであり、多くのファンが原作版を求める理由でもあります。
リメイク版は物語の途中で完結してしまいましたが、原作版は本来作者が構想していた物語の最後まで描き切っているんです。
具体的に言うと、リメイク版で描かれたのは原作版の「第一部」にあたる範囲までで、その後のエレンや岸、さらには周囲の人物たちがどうなったのかは原作版でしか読むことができません。
単純なエピソード数や総ページ数でも、原作版はリメイク版を大きく上回るボリュームを持っているため、物語の密度がまったく違います。
完結状況と話数の差
リメイク版が「一旦の区切り」を迎えたのに対し、原作版は明確に「完結」しています。
話数だけで比較しても、原作版のほうが圧倒的に長く、キャラクター一人ひとりの背景や葛藤がより深く掘り下げられているのが特徴です。
特に、広告業界で働く人々のリアルな挫折や再起、そして「天才と凡人」というテーマへの向き合い方は、原作版の後半でより重厚に描かれていきます。
物語の結末を知っているかどうかで、作品全体に対する解像度がまったく変わってくるので、話数の差は単なるボリューム以上の意味を持っているんです。
原作版とリメイク版、結局どっちから読むべきか?
どちらから手を付けるべきか悩んでいる方に向けて、目的別にベストな選択肢を整理していきます。
作品の世界観に触れる入り口として優れているのはどちらなのか、そして最終的に後悔しない読み方は何なのかを、私の視点から率直にお伝えしますね。
初めて読むならリメイク版
これから『左ききのエレン』の世界に初めて触れるなら、リメイク版から入るのが最も失敗しにくい入り口です。
やはりプロの作画家が描く美しいビジュアルと、少年ジャンプ+基準で磨き上げられたテンポの良いストーリー展開は、漫画としての読みやすさが段違いだからです。
特に絵柄に好みがある方や、普段あまり漫画を読まないという方でも、リメイク版ならストレスなく作品の核心に触れられます。
いきなり原作版から入ると、後述する作画の粗さに戸惑ってしまい、せっかくの面白いストーリーを楽しむ前に離脱してしまう可能性もあるんですよ。
物語の先が知りたいなら原作版
リメイク版をすでに読み終えていて、「この後の展開がどうしても気になる」という方には、原作版一択でまったく問題ありません。
リメイク版のラストシーンは多くの読者にとって消化不良を感じさせる部分もあり、実際にSNSなどでは「続きはどこで読めるのか」という声が後を絶ちませんでした。
リメイク版では描かれなかったキャラクターたちのその後や、作者が本当に書きたかったテーマの完結編が、原作版にはしっかりと用意されています。
私もリメイク版を読了した直後、いてもたってもいられずに原作版を購入したクチですが、読み終えた後の心の満たされ方がまったく違いましたよ。
両方読む場合のおすすめ順序
最終的に両方のバージョンをコンプリートしたいという熱心なファンは、リメイク版を先に読み、その後に原作版を通読する順番が鉄板です。
先にリメイク版で洗練されたビジュアルとストーリーの骨子を頭に入れておけば、原作版を読んだときに「このシーンはこんな風に描かれていたのか」という発見をより楽しめます。
逆の順番で読んでしまうと、リメイク版の作画が綺麗でもストーリーの省略部分が気になってしまい、純粋に漫画として楽しめなくなってしまう可能性があるんです。
関連記事で原作とリメイクの違いについてさらに詳しく解説しているので、細かい比較を見たい方はあわせてチェックしてみてください。



リメイク版は「入門編」、原作版は「完全版」って感じで捉えるとわかりやすいよ!
原作版だけが持つ3つの魅力
リメイク版にはない、原作版でしか味わえない唯一無二の価値について深掘りしていきます。
ここで紹介する3つのポイントは、実際に両方を読んだ私が自信を持って「ここがすごい」と断言できる部分なので、原作版を読むかどうかの判断材料にしてくださいね。
圧倒的なストーリーの熱量
原作版の最大の魅力は、何といっても作者の「伝えたい」という熱量が原液のまま注がれているストーリーの濃さにあります。
商業作品であるリメイク版は、ページ数やテンポを意識してどうしてもエピソードの取捨選択が発生しますが、原作版にはそういった制約が一切ありません。
そのため、岸の天才性への嫉妬やエレンの凡人としての苦しみといった心の機微が、冗長にならないギリギリのラインでこれでもかと描き込まれているんです。
読み進めるうちに、フィクションであることを忘れて自分のことのように胸が苦しくなる、そんな没入感はリメイク版ではなかなか味わえない体験です。
ここでしか読めない完結後の展開
先ほども触れましたが、物語の結末まで描かれているかどうかは、作品の評価を左右する決定的な要素です。
リメイク版が終了した地点から、主要キャラクターたちがどのような道を歩み、あの「才能と凡人」の対立にどんな決着がつくのか。
この答えを知っているのと知らないのとでは、『左ききのエレン』という作品全体の見え方が180度変わると言っても言い過ぎではありません。
特に、クリエイティブ業界で働く社会人や、何かに打ち込んでいる学生にとって、その結末は自分の生き方にまで影響を与えるほどの強烈なメッセージを持っています。
作者のかっぴー氏は、アニメ化の際のインタビューで「天才と凡人」のテーマを描くにあたり、自身の実体験や広告業界での経験を色濃く反映させたと語っています。
原作版にはそのリアリティが結晶として詰まっているんです。
作者の感性が剥き出しの作風
プロのアシスタントや編集部の手が入っていない原作版は、作画やコマ割りに作者の「クセ」が強く出ています。
これをデメリットと感じる人もいるかもしれませんが、私はこれこそが原作版の最大の武器だと感じています。
時にはラフスケッチのような荒々しい線で描かれるキャラクターの表情は、リメイク版の美麗な作画では表現しきれない「感情の生々しさ」をダイレクトに伝えてくるんです。
商業作品のフォーマットに収まりきらない、作者の頭の中をそのまま覗いているような感覚を楽しめるのは、Web発のインディーズ作品である原作版だけの特権ですね。
原作版を読む前の注意点とデメリット
良いところばかりお伝えするのは不誠実なので、原作版を読む前に知っておくべき注意点も正直に共有します。
期待値をコントロールしておかないと、せっかくの名作なのにガッカリしてしまう原因になりかねませんからね。
リメイク版と比較した作画の粗さ
これは原作版を語る上で絶対に避けて通れないポイントであり、率直に言ってしまえば絵は正直かなり粗いです。
特に連載初期のエピソードは、作者が個人で短い時間で描き上げていることもあって、キャラクターの顔が安定しなかったり背景が簡略化されていたりします。
「絵が綺麗な漫画しか読みたくない」という方にとっては、ストーリーが良いとわかっていても読み進めることが苦痛に感じられる可能性が高いです。
ただ、これも読み進めていくうちに「この絵じゃないと伝わらない熱量がある」と感じられるようになるのが不思議なところで、慣れればむしろ味わい深く感じるようになりますよ。
美麗なイラストや安定した作画を重視する方は、無理に原作版を購入する必要はありません。原作版の絵柄は連載初期ということもあり、リメイク版の洗練された絵に慣れた目には粗く感じてしまう場合があります。あくまでストーリーの先を知りたい方や作者の原点に触れたい方向けのコンテンツなので、作画の完成度で選ぶならリメイク版を揃えるほうが満足度は高いでしょう。
配信プラットフォームの限定性
原作版は、現在のところ作者のnoteアカウント以外で正規に読める手段がありません。
大手の電子書籍ストアや定額制の読み放題サービスには対応しておらず、紙の本も存在しないため、気軽に手を出しにくいのが正直なところです。
また、noteの仕様上、専用のビューアで読むことになるので、Kindleやコミックシーモアのような高機能リーダーに慣れている方には操作性でストレスを感じるかもしれません。
とはいえ、ここにしかない物語の続きを読めるという価値を考えれば、その手間をかける意味は十分にあると私は思います。



Kindleや紙の本で読みたい気持ちはわかるけど、それ以上に続きが気になるんだよね…!
各プラットフォームでの配信状況と無料で読める範囲
原作版とリメイク版がそれぞれどこで読めるのか、そしてできるだけお得に読む方法をプラットフォームごとに整理しました。
購入前に無料でお試しできる範囲も紹介するので、読み始める前の参考にしてみてくださいね。
note
原作版を読むなら、ここが唯一にして最大の拠点であり、作者のかっぴー氏が直接販売している公式プラットフォームです。
全話がパック販売されており、購入すればいつでもブラウザやアプリで読み返すことができるので、一度買ってしまえば自分のペースでじっくり楽しめます。
また、作者のコラムや制作裏話など、ここでしか読めないコンテンツが豊富に用意されているのも大きな魅力です。
残念ながら定額の読み放題には対応していませんが、その分クリエイターへの還元率が高いので、作品を直接応援したいという気持ちにも応えてくれます。
ピッコマ
リメイク版に関してはピッコマで配信されており、アプリの特性上、待てば無料で読めるチケット制度を利用できます。
毎日ログインしてコツコツ進めれば、全巻を実質無料で読破することも可能なので、コストを最優先したい方にはピッコマが最適な選択肢です。
ただし無料チケットだけでは読める話数に限りがあるため、どうしても続きが気になる場合は課金が必要になることを頭に入れておいてください。
なお、原作版はピッコマでは配信されていないので、探しても見つからない場合はリメイク版と間違えている可能性が高いですよ。
Kindle
リメイク版の電子書籍はKindleストアで全巻配信されており、セール時期を狙えば大幅な割引価格で購入できることがあります。
過去には全巻まとめ買いで半額近くになるキャンペーンも実施されていたので、購入を検討しているならセール情報をこまめにチェックするのが賢い買い方です。
Kindle端末やアプリでの読書に慣れている方なら、最も快適な環境でリメイク版を楽しめるでしょう。
関連記事でKindleセールの情報を詳しくまとめているので、お得に買いたい方はこちらも参考にしてみてください。
少年ジャンプ+
リメイク版が連載されていた本家アプリであり、現在も各話の試し読みや冒頭部分を無料でチェックできます。
アプリの使用感に慣れている方なら、まずはここで無料公開されている範囲を読んでから購入を決めるのがスムーズです。
また、ジャンプ+では定期的に初回無料キャンペーンや一挙公開が行われることもあるので、そういったタイミングを狙うのも賢い手ですね。
原作版は少年ジャンプ+では配信されていませんが、リメイク版の入り口としてこのアプリの存在は欠かせません。
左利きのエレン原作版とはのQ&A
最後に、原作版に関してよく寄せられる疑問にFAQ形式でお答えします。
ここまで読んでまだ迷っている方も、この質問と回答を見ればスッキリするはずです。
まとめ:原作版を読んで左ききのエレンの世界を深く楽しもう
- 原作版は作者の初期構想を色濃く反映した、より尖った表現と展開が特徴である。
- リメイク版は大衆向けに再構成されており、物語のテンポやキャラクター描写が異なる。
- 作品の深層や創作の原点を知りたいなら、まず原作版から読むのが正解である。
- ただし過激な描写や未完結である点を受け入れられる人にのみ原作版はおすすめできる。
「原作版」とは、作者かっぴー氏が個人で描いたWeb発の原案作品です。
作画もストーリーもすべて一人で手がけた、いわば『左ききのエレン』の原点。
リメイク版とは作画担当が違い、何より物語の進行度がまったく異なります。
リメイク版が途中で幕を閉じたのに対し、原作版は本来構想されていた物語の結末まで描き切っているのが最大の魅力です。
「エレンの物語を最後まで見届けたい」——そう思ったなら、読むべき選択肢は原作版だけ。
ここは本当に大事なポイントですよ。
読むためのハードルは一見高そうですが、実は作者のnoteアカウントで全話デジタル配信中。
紙の本を探す手間もありません。
「リメイク版の先が気になる」「作者の生の熱量に触れたい」という方には、もう答えは決まりです。
今すぐ原作版を手に取って、誰も知らないエレンの真実に触れてみてください。